OHSS(卵巣過剰刺激症候群)を予防する
OHSS(卵巣過剰刺激症候群)とは

卵巣過剰刺激症候群のことをOHSSと言います。
卵巣刺激をするときに最も注意すべき合併症になり、嘔気、嘔吐、呼吸苦、腹痛、血管内脱水などあらゆる症状が出現します。
PCOSの方で体外受精をする場合はこれを最大限予防する必要があります。

OHSS予防のポイント

1 採卵と移植の周期を分けて治療すること(全胚凍結)

OHSSが最も重症となるのは妊娠中です。
採卵と妊娠を分けて治療を行うからこそ重症OHSSを予防し、良い成熟卵を確保することができます。

2 採卵するときにHCGを使わないこと

OHSSを引き起こす最たる原因のHCGを使わずに採卵することです!
排卵誘発できるのはHCGだけではありません。
Gn-Rhアゴニスト(みなさんがよく聞くのはブセレキュアだと思います)でも十分可能です。
Gn-Rhアゴニストだと成熟率が悪いとか、卵の質がとおっしゃる方もいますが、
卵子の成熟をしっかりと見定め最適な日に採卵決定していればGn-Rhの排卵誘発でもかなり良い採卵成績が出ます。
これら全てを可能にしようとすると、PCOSの方の卵巣刺激は多くの方がアンタゴ二スト法となります。
(ショート・ロング法の場合は排卵誘発にHCGを使わないといけないからです)

ポイント
1.卵子の成熟を一番に考えた卵巣刺激をする(M2率80%以上を目指す)と1回でかなりの卵子数が採卵できます
2.OHSS予防を最大限取ること

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は妊娠環境が整えば、妊娠の可能性は十分にあります。

特に体外受精となれば条件を整えやすく、妊娠できる方は本当に多いです。
当院ではPCOS専門の治療を受けていただくので、妊娠の可能性も十分にあると考えております。
「悪のサイクル」に突入している患者様は、ぜひ一度治療の相談に来てみて下さいね。

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