PCOS治療成績
PCOS患者様の年齢層

当院では、開院以来、多くのPCOS患者様に体外受精治療を提供致しました。こちらのデータは、治療を提供させていただいた患者様の年齢層です。年齢層を確認したところ、39歳以下が96%を占めております。

そのため、以下のデータは、当院で体外受精を受けられた39歳以下の患者様(全体1,968症例[うちPCOS 306症例]/ 採卵4,404周期・移植3,003周期)の実績を基に算出しています。

AMH値と採卵個数
* p < 0.001(有意差あり)

PCOSの有無によるAMHと採卵後卵子数を比較したデータとなります。PCOS患者様のAMH値は高く、採卵個数は多くなります。適切な排卵誘発を行うことで、効率的に多くの卵子を回収することが可能となります。

卵子成熟率・ICSI受精率・C-IVF受精率
* p < 0.05 (有意差あり)

PCOSの有無による採卵後卵子の成熟率と受精率を比較したデータとなります。PCOS患者様であっても、当院がおすすめする卵巣刺激ができれば、PCOSではない患者様と同等以上の卵子成熟率、正常受精率を得ることができます。

胚盤胞発生率・良好胚盤胞獲得個数
* p < 0.05(有意差あり)

PCOSの有無による胚盤胞発生率と、1回の採卵あたりの良好胚盤胞獲得個数を比較しています。PCOSの患者様においても胚盤胞発生率は非常に良好であり、適切な卵巣刺激により、1回の採卵でより多くの良好胚盤胞を確保できていることが分かります。

妊娠率・流産率
* p < 0.05(有意差あり)

PCOSの有無による1回の移植あたりの妊娠率・流産率を表しています。PCOS患者様は、適切な治療を行うことにより、十分に高い妊娠率を維持できているとともに、流産率も低く抑えられていることが分かります。
年代別で見ても、20代・30代前半ではPCOS患者様の妊娠率が高く、30代後半においてもPCOSでない患者様と同等の高い妊娠率を維持できています。

卒業(妊娠10週到達)された患者様の実績

※当院で治療を実施し、妊娠卒業に至った39歳以下のPCOS患者様データを基に算出

妊娠卒業までの移植回数の中央値は20-29歳・30-34歳で「1回」、35-39歳で「2回」となっており、多くの方が1〜2回の治療で卒業されています。

PCOS患者様のうち90%以上の方は、3回目までの移植で妊娠卒業されています。

PCOS患者様は1回の採卵で複数の凍結胚を確保しやすいため、以下のメリットが考えられます。

⚫︎ 保険診療の移植回数制限(最大3〜6回)の範囲内でゆとりを持って治療できる
⚫︎ 1回の採卵で得られた凍結胚を活用することで、将来の第2子・第3子のお子様を希望される際の治療まで見据えた準備が可能となる

体外受精治療においてPCOS患者様が妊娠するためのポイント
  • ・適切な調節卵巣刺激を行うこと
  • ・採卵では、しっかりと成熟した卵子を数多く採取すること
  • ・高いレベルの受精操作技術を習得した胚培養士がいること
  • ・胚盤胞形成率の高い適切な培養環境をつくることができること

上記ポイントがクリアできる施設では、PCOS患者様であっても数多くの良好胚盤胞を得るチャンスがあります。そして、得られた良好胚盤胞の中から、最も妊娠に適した良好胚盤胞を選択して移植することにより、最短で妊娠への扉が開きます。医師、胚培養士、看護師、そして患者様自身がPCOSを理解することで、高い水準のチーム医療を提供することができるのです。

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