当院では、開院以来、多くのPCOS患者様に体外受精治療を提供致しました。こちらのデータは、治療を提供させていただいた患者様の年齢層です。年齢層を確認したところ、39歳以下が96%を占めております。そのため、以下のデータは39歳以下のPCOS患者様を対象としてデータを算出しました。
39歳以下で体外受精を行った患者様のうち、PCOS患者様とPCOSではない患者様のAMHと採卵後卵子数を比較したデータとなります。PCOS患者様のAMH値は高く、採卵個数は多くなります。
39歳以下で体外受精を行った患者様のうち、PCOS患者様とPCOSではない患者様の採卵後卵子の成熟率と受精率を比較したデータとなります。PCOS患者様であっても、当院がオススメする卵巣刺激ができれば、PCOSではない患者様と同等以上の成熟率、受精率を得ることができます。
39歳以下で体外受精を行った患者様のうち、PCOS患者様とPCOSではない患者様の胚盤胞発生率を表しています。胚盤胞発生率とは、正常に受精が確認できた受精卵を培養し、どのくらいの割合で胚盤胞に成長できるかを表しています。PCOS患者様の胚盤胞発生率は、PCOSではない患者様と比べて高い傾向があります。
39歳以下で体外受精を行った患者様のうち、PCOS患者様とPCOSではない患者様の妊娠率を表しています。PCOS患者様の妊娠率は、PCOSではない患者様と比べて同等以上です。
- ・適切な調節卵巣刺激を行うこと
- ・採卵では、しっかりと成熟した卵子を数多く採取すること
- ・高いレベルの受精操作技術を習得した胚培養士がいること
- ・胚盤胞形成率の高い適切な培養環境をつくることができること
上記ポイントがクリアできる施設では、PCOS患者様であっても数多くの良好胚盤胞を得るチャンスがあります。そして、得られた良好胚盤胞の中から、最も妊娠に適した良好胚盤胞を選択して移植することにより、最短で妊娠への扉が開きます。医師、胚培養士、看護師、そして患者様自身がPCOSを理解することで、高い水準のチーム医療を提供することができるのです。