AMH検査について
AMHで貴方に合った不妊治療
「若いから大丈夫」ではありません。 どれぐらいの卵の数が残っているのかを知ることが大事です。
AMH検査とは AMH値による治療の層別化
AMH検査とは※自由診療(平均費用:8,000円)
  • AMH検査で現在の卵子の在庫の目安を知ることができます。

    AMHとはアンチミューラリアンホルモンの略で、採血で測定することができます。血中AMH値は原始卵胞から発育する前胞状卵胞数(今後卵胞となる段階)を反映すると考えられています。その値は卵巣内にどれぐらいの卵の数が残っているのかという、卵子の在庫の目安を知ることができます。
  • 「卵巣年齢」をチェックしてから妊活プランをたてましょう

    みかけが若くても卵巣の卵子が非常に早く減ってしまい、20代、30代で閉経する女性は多く見られます。寿命がどんどん長くなっても、女性の生殖年齢は昔と変わりません。 ご自身の卵子の数を知り、いつから妊活を始めるのか、不妊治療がいつまでできるか、どれだけ治療が早く進むかなど、妊活プラン・不妊治療の根幹となる検査です。 「私は若いから大丈夫」ではなく、「私のAMHはまだいくつあるから大丈夫」というように正しいご自身のAMH値を知り、いわゆる「卵巣年齢」をチェックして人生設計に役立ててください。
AMHと年齢の相関
AMH検査の数値と年齢
  • AMH値で妊娠率はわからない。重要なのは、 「受精に適した卵がどれだけ残っているのか」

    AMH値で妊娠率はわかりません。AMH値が高いからといって、妊娠率が高いということではありません。あくまでも卵子の在庫数の目安を知るための検査であり、妊娠のしやすさは年齢に比例します。

    また反対に、AMH値が低いからといって、妊娠率が下がるわけではありません。AMH値を計っていないから知らないだけで、実はほとんどゼロに近い数値でも自然に妊娠・出産をしている方は多くいます。受精卵にさえできれば、女性年齢相当の妊娠率はきちんと出ます。重要なのは、「受精に適した卵がどれだけ残っているのか」ということを知ることです。

    AMH検査で妊娠のしやすさは分かりません。 卵の数が少なければ、少しでも早く妊娠へトライし、妊娠のための1か月を大切にしてください。
AMH検査とは 年齢とAMH
AMH検査の数値と体外受精によって得られる卵子・受精卵数
グラフ グラフ

得られる受精卵の質は年齢の影響を受けるため、AMH値から妊娠率を予測することはできませんが、AMHが高ければ得られる受精卵の数は増えるため、1回の採卵で妊娠できる可能性が高まります。

AMH値の基準値と正常値
  • AMH値(卵子の数)は見た目や年齢だけではわかりません。

    AMH値(卵子の数)は 20代でも30代でもAMH値が高い人もいれば低い人もいます。

    検査データから、AMH値と年齢の分布図を作っても、標準偏差がとても広くなって、まったく正規分布しません。 検査結果ではどの値が正常なのか異常なのかを気にされる方もいると思いますが、実はAMH値で、「基準値」・「正常値」を設定することはできません。

    しかしながら、AMH値を年代別にみると、年齢とともにAMH値は減少する傾向にあり、その統計をとることで、平均値(図:年齢との相関関係)といわれる統計値は出すことはできます。個人によって大きな差があることから正常値という設定をすべきではなく、同じ年齢層に比べ、卵巣予備能が多いか少ないかを判断するものになります。
  • AMHはその誤差が大きい特徴があります。

    AMHは他のホルモンと違い、月経周期のいつ測ってもよい血液検査です。 卵胞は、原始卵胞から一次卵胞、二次卵胞、そして胞状卵胞へと、常に一定の割合で成長しています。AMHは小・前胞状卵胞から分泌され、9~10mmぐらいまで卵胞が大きく(胞状卵胞に)なると分泌されなくなります。

    どんなホルモン検査にも測定誤差はありますが、AMHはその誤差が大きい特徴があります。検査が精密になってきていると言っても、未だに±15%はあると考えられます。たとえば測定値が「1」だとすれば「0.85」と「1」と「1.15」という値も測定誤差を考慮すると大体同じという意味になります。AMHの少ない増減にほとんど意味はありません。AMHについて様々な報告が学会、論文でなされています。しかし、採卵の後は少し減るとか、卵胞期に比べて黄体期が多いとか少ないなどは、検査誤差を考慮すると臨床的には全く意味のないことなのです。
AMHの高すぎる値も注意
  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が疑われます。

    AMH値が4.0~5.0ng/ml以上ある場合は、多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)(PCOS)が疑われます。

    ■多嚢胞性卵巣症候群のポイント

    •若い女性の約6~8%にみられます。
    •卵巣に卵胞(卵子の入ったふくろ)がたくさんできている状態です。
    •たくさん卵胞があるのに、なかなか排卵できない(不妊症)
    •排卵できないから、なかなか生理がこない(生理不順)
    •排卵しているかわからないから、タイミングがとれない(不妊症)

    ■多嚢胞性卵巣症候群の症状

    •不妊
    •生理不順
    •不正出血(生理以外の出血)
    •多毛、にきび、ふきでもの
    •肥満

    人により現れる症状は様々です。これからの症状が全て出るわけではありません。どれか、御自身にあてはまる症状がありませんか?

    ※PCOSの体外受精ポイント

    PCOSの刺激には卵の発育をしっかりと理解し、その方にあった卵巣刺激を計画する必要があります。卵子はたくさん残っている方なので、しっかりとした卵巣刺激をすれば年齢相当の卵子はしっかりと取れます。決して卵子の質が低下するわけではありません。

    ※卵巣過剰刺激症候群(らんそうかじょうしげきしょうこうぐん)(OHSS)

    PCOSの治療中に注意が必要なのがこの卵巣過剰刺激症候群です。普段は全く発育してこなかった卵胞が、卵巣刺激を受ける事でいっせいに発育して来るケースがあります。
AMH検査とは 年齢とAMH
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